カズレーザーさんも激ハマり!『ケーキの切れない非行少年たち』感想

本記事を読めば、2~3分で本の概要と見どころがわかります!

カズレーザーさんがテレビ番組でおすすめしていた『ケーキの切れない非行少年たち』が気になる。内容をもう少し詳しく知りたい。

この記事は上記の要望に応えます!

こんにちは。当ブログ『楽本カフェ』のマスターとおるです。

今回は『ケーキの切れない非行少年たち』の紹介記事です。

タイトルと表紙に描かれている非行少年が3等分したケーキの図が非常にセンセーショナルで、ずっと気になっていたため、今回読んでみました。

彼らが社会でどんな境遇にいて、どんな壁にぶつかり、どんなことを考えていたのかが具体的に解説されていて非常に興味深かったです。

認知教育に関する提言もあり、本書は社会を変える1冊になるかもしれません。

そこで、僕が読んで感じた見どころをご紹介したいと思います。

この記事でわかること
  • 本の概要
  • 見どころ
  • こんな人におすすめ
  • マンガも面白い

あなたの興味深い読書体験の参考になれば幸いです。

目次

本の概要

概要

児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。

少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。

人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。

引用元:新潮社『宮口幸治「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズ特設サイト』

著者:宮口幸治氏

立命館大学大学院人間科学研究科教授。京都大学工学部を卒業し建設コンサルタント会社に勤務の後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務。2016年より現職。一般社団法人日本COG-TR学会代表理事。医学博士、臨床心理士。

引用元:新潮社『宮口幸治「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズ特設サイト』

目次

はじめに

第1章「反省以前」の子どもたち

第2章「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年 

第3章 非行少年に共通する特徴

第4章 気づかれない子どもたち

第5章 忘れられた人々

第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない

第7章ではどうすれば? 1日5分で日本を変える

おわりに

ここが見どころ

僕が読んで感じた本書の見どころは以下3点。

CHECK
    • 非行少年たちの思考
    • 気づかれない恐ろしさ
    • 教育現場への提言

1つずつご紹介します。

1.非行少年たちの思考

序盤ではタイトルのケーキ問題だけでなく、簡単な引き算が解けない、漢字を読めない、簡単な図形を書き写せないなど、少年院にいる多くの少年たちが著しく低い学習能力であることが解説されています。

著者は、彼らの学習能力の低さは認知機能(物事を正確に処理する機能)に問題があり、そんな状態では反省などできないと結論を出しています。

認知機能に問題があるとどんな行動や思考になってしまうのか、専門家の視点から事例を交えながら解説されており、恐ろしくも興味深い内容になっていました。

2.気づかれない恐ろしさ

非行少年たちの中にはいわゆる※境界知能の子も多くいるのですが、一般の学校でも単純に計算すると、ひとクラス35人中5人は境界知能である可能性があります。

境界知能に該当する人はそれくらい身近な存在であるにもかかわらず、なかなか気づかれません。

理由として、境界知能の子どもたちは問題行動を起こしてサインを出していますが、家庭でも学校でも社会でも単なる問題児として扱われてしまっていることがあると著者は言います。

境界知能の彼らが周囲に気づかれないまま成長していくとどうなるのか。

事態がどんどん深刻化していく恐ろしい過程を、大きな事件例を交えながら解説しています。

ショッキングな内容ですが、罪を犯した彼らが社会でどんな境遇にいて、どんな壁にぶつかり、どんなことを考えていたのか、犯罪にいたるまでの背景に深くせまる内容になっています。

※境界知能・・・IQが70〜84程度で、知的障害(IQ69以下)と平均値(IQ85〜115)の間にいる人のこと。統計学上、全人口の14%程度が該当するといわれている。

3.教育現場への提言

子どもへの支援は大きく分けて、学習面、身体面(運動面)、社会面(対人関係など)の3つです。

しかし今の学校教育の現場では、学習面の土台となる認知教育、社会面の支援が系統立ててなされておらず、大きな問題だと著者は主張しています。

特に境界知能や知的障害の子どもたちは、他の子たちと違い社会性(感情をコントロールする、問題解決力、あいさつやお礼、ものを尋ねるなど)を自然に身につけるのはなかなか難しく、学校で系統的に学ぶしか方法はないと言います。

そこで本書では『コグトレ』という医療少年院で5年をかけて開発された認知力向上トレーニングプログラムを紹介。

コグトレの特徴
  • ゲーム感覚で楽しみながら取り組める
  • 1日5分程度でできる(学校のカリキュラムにも取り入れやすい)
  • お金をかけずにできる(実技では身近なものをつかう)
  • 社会面のトレーニングが含まれている

著者はコグトレによるトレーニングが犯罪を減らすことに繋がると提言しています。

【コグトレの紹介】

こんな人におすすめ

【おすすめできる人】
教育現場で働く人
罪を犯した子どもたちの背景に関心がある人

【おすすめ出来ない人】
「悪い人間は悪い。罪を犯す人間の背景に興味はない」という考えの人

マンガ版もおすすめ

マンガ版がくらげバンチ漫画チャンネルで配信中。ドラマ仕立てで面白い。

まとめ

今回はベストセラー書籍『ケーキの切れない非行少年』をご紹介しました。

気になる方はぜひ読んでみてください。

ではまた!

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楽しい記事になっていますので、よかったら見ていってください。

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りらっくすねこ

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