【読書初心者さん向け】おすすめ小説10選|読みやすい!没入できる!

初心者でも読みやすくて面白い小説が知りたい!

適当に選んで、ハズレの小説を選んでしまうのは避けたい。

この記事は上記の要望にこたえます!

こんにちは。当ブログ『楽本カフェ』のマスターとおるです。

僕は習慣的に小説を読んでいるのですが、色んな世界を旅できたり、自分の人生で体験できないようなことを体験できたりするので本当に面白いです。

しかし、小説を読み始めた時期にいきなり難解なものに手を出したり、つまらない小説を選んだりしてしまうと、小説自体への興味が失せてしまいかねません。

僕も読み始めの時期に難解なものに手を出し挫折したことがあります。

そこで、僕がこれまで読んできた小説の中で「これは読みやすくて面白い!」と感じたものを10冊厳選してみました。

この記事でわかること
  • 読書初心者さんにおすすめ!鉄板小説10選
  • マスターとおるの小説の楽しみ方

厳選した10冊はどの作品も平易な文章で書かれ、内容もわかりやすいため、ストレスフリーで作品世界へ没入できます。

ぜひ参考にチェックしていってください。

目次

読書初心者さんにおすすめ!鉄板小説10選

さっそく厳選した10冊を、以下味わいたい気分別でご紹介。

1つずつご紹介していきます。

笑いたい

『イン・ザ・プール』奥田 英朗

何も考えずただ笑える!

あらすじ
マザコン、デブ、幼稚の3拍子が揃った精神科医・伊良部。彼のもとには日々風変りな患者が訪れる。プール依存症、陰部硬直症、妄想癖…。風変わりな患者たちへの伊良部の奇天烈な治療が、波乱を巻き起こす!

ここがおすすめ!
  • 1話あたり50〜60ページで完結。短時間でサクサク読める!
  • 複雑な設定はなく、登場人物の背景や状況もスッと頭に入ってくる
  • 現代社会が舞台なのでイメージしやすい

本作は精神科医・伊良部シリーズ1作目。2作目として発売された『空中ブランコ』は2004年に直木賞を受賞しています。

僕は何も考えず、笑っていたら読み終わっていました!読後感もさわやかで、ポジティブな気分で本作の世界から戻ってこれます。

どこか共感してしまう患者たちもいい味を出しています。

【おすすめできる人】
何も考えずただ笑いたい、疲れた心をリフレッシュさせたい

【おすすめできない人】
怖い思いをしたい、謎めいた状況や危険な状況にハラハラドキドキしたい

\読んだ人の感想/

怖い思いがしたい

『ぼぎわんが、来る』澤村伊智

迫りくる”何か”に恐怖がとまらない!

【あらすじ】
“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん――。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。それ以降、秀樹の周囲で起こる部下の原因不明の怪我や不気味な電話などの怪異。一連の現象は亡き祖父が恐れた”ぼぎわん”という化け物の仕業なのか。愛する家族を守るため、秀樹は比嘉真琴という女性霊能者を頼るが……⁉(後略)”
引用元:角川ホラー文庫『ぼぎわんが、来る』裏表紙のあらすじ

ここがおすすめ!
  • 冒頭から怖い。一気に物語の世界へ引き込まれる!
  • 引き込まれたら最後。テンポよく進んでいく物語にもう後戻りはできない!

第22回日本ホラー小説大賞 大賞受賞作。

とにかく描写の臨場感が高く、めちゃめちゃ怖いです。まるで自分が体験しているような感覚で、僕は読んでいる間、鳥肌立ちっぱなしでした。

夜眠れなくなる可能性もありますので、覚悟して読んでくださいね。あと、非通知の電話は取らない方がいいですよ。

【おすすめできる人】
怖いけどそれをのぞいてみたい、スリルを求めている

【おすすめできない人】
怖いのが苦手、平穏に日々を過ごしたい

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

衝撃を味わいたい

『告白』湊 かなえ

イヤミスを味わうならまずこの小説

【あらすじ】
”「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人の家族」「犯人」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。”
引用元:双葉社

ここがおすすめ!
  • 冒頭から衝撃の告白。事件の真相を追いかけずにはいられない!
  • 登場人物から話を聞いているような感覚で読める

イヤミス(イヤな気持ちになるミステリー)の女王、湊かなえさんの代表作。同じ出来事について、登場人物それぞれの視点から語られます。

読み進めていくうちに見えてくる事の全貌が見えてきて、どんどん物語の展開に引き込まれました。

しかし、登場人物たちが本当の事を言っているとは限らないのが本作のミソ。何が本当で何が嘘なのかを推察しながら読むと、より本作を楽しめます。

【おすすめできる人】
戦慄する体験がしたい、事の真相を解き明かしたい

【おすすめできない人】
不穏な状況が苦手、人間の怖さや醜さは見たくない

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

『十二人の手紙』井上 ひさし

他人の手紙をのぞき見たら、衝撃だった件

【あらすじ】
”キャバレーのホステスになった修道女の身も心ボロボロの手紙、上京して主人の毒牙にかかった家で少女が弟に送る手紙など、手紙だけが物語る笑いと哀しみがいっぱいの人生ドラマ。”
引用元:中公文庫『十二人の手紙』裏表紙の内容紹介

ここがおすすめ!
  • 短編小説集。1話完結で読みやすい
  • どんでん返しの連続。アトラクション感覚で読める!

教科書でもおなじみの井上ひさし先生の隠れた名作です。全13話収録。すべての物語が手紙や書類上のやりとりで進んでいきます。

短編小説集でありながら、深い人間ドラマも味わえるぜいたくな1冊でした。他人の手紙や書類をこっそりのぞき見ているような背徳感が味わえる点も、本作の醍醐味。

オチも毎回違うパターンで裏切ってくるので、各話ごとに新鮮なおどろきを体験できました。

【おすすめできる人】
どんでん返しが大好き!

【おすすめできない人】
ほっこりするような癒される小説を読みたい

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

共感したい

『コンビニ人間』村田 沙耶香

「普通」への痛快なアンチテーゼ

【あらすじ】
”36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。「いらっしゃいませー!!」お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。(後略)”
引用元:文藝春秋BOOKS

ここがおすすめ!
  • 文庫で180ページ程度。サクッと読める!
  • 登場人物が個性的で面白い
  • コンビニというイメージしやすい場所が舞台

2016年芥川賞作品。

仕事、結婚、恋人…。皆と同じ生き方をしていないと、周りから「え、なんで?」と訝しがられる。こんな経験、誰もがしたことがあるのではないでしょうか。

主人公の古倉さんも周囲から訝しがられることに生きづらさを感じています。読んでいる間、”普通”を強要する社会へ疑問を感じざるを得ない作品でした。

【おすすめできる人】
リアルな人間社会の悩みに共感したい、生々しいやりとりが好き

【おすすめできない人】
現実逃避したい、どこか別世界へ行けるような小説を読みたい

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

『何者』朝井 リョウ

就活があばく登場人物の本性にドキッとする

【あらすじ】
”就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。(後略)”
引用元:新潮社

ここがおすすめ!
  • 多くの人が経験する就活をテーマにした物語。登場人物に共感しやすい
  • 登場人物たちが個性的で認識しやすい

直木賞受賞作。

就職活動を通して、登場人物たちの本性があらわになっていきます。そんな登場人物たちに共感、嫌悪、感心など様々な感情を抱かされました。

終盤の波乱のシーンは、覚悟を持って読まないと心をえぐられる可能性があります…。

【おすすめできる人】
痛いところをつかれ、身につまされたい

【おすすめできない人】
現実逃避したい、どこか別世界へ行けるような小説を読みたい

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬 隼子

ほっこり系と思いきや、ドロドロ人間ドラマ

【あらすじ】
二谷はある会社の小さな支店で働くアラサー男性社員。同じ職場で働く芦川と付き合っている。しかし、食べることに興味のない二谷は、芦川がおいしいものを味わう価値観を押し付けてくることに嫌気がさしていた。ある日、二谷は同じ職場の女性社員押尾から、一緒に芦川さんにいじわるしないかと提案される。押尾もまた、仕事ができないのにちやほやされている芦川にモヤモヤした気持ちを抱いていた…。多くの人が職場で感じる”スッキリしないこと”を代弁する傑作小説。

ここがおすすめ!
  • 単行本で150ページ程度。サクッと読める!
  • どこの職場にもいそうな人やあるあるな状況に共感できる

2022年芥川賞受賞作品。

皆おいしいものが好き、おいしいものはみんなで食べたほうがいい。果たしてすべての人がそう思っているのでしょうか。少なくとも本作に登場する二谷と押尾は違います。

職場での理不尽や価値観の押し付けに誠実に対応しながら、心の奥底ではドロドロした感情が渦巻いている。そんな鬱屈した人たちによる、不穏な人間ドラマを垣間見てゾッとしました。

【おすすめできる人】
職場で起こりがちな、もやもやする状況に共感したい

【おすすめできない人】
人間関係の中で起こる不穏な状況が苦手

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

どこか遠くへ行きたい

『旅のラゴス』筒井 康隆

別世界旅行へ、いってらっしゃい

【あらすじ】
”北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。”
引用元:新潮社

ここがおすすめ!
  • 別世界の大冒険ストーリー。圧倒的現実逃避が可能!
  • むずかしいことは考えず、シンプルに冒険旅を楽しめる!

主人公のラゴスと一緒に旅する感覚で読みました。異世界でたくさんの人と出会い、刺激的な体験できて、読んでいる間本当に楽しかったです!

驚き、不思議、スリル。ワクワクドキドキの旅をしたい方は、ぜひ本書の表紙をめくってみてください。

【おすすめできる人】
ファンタジー好き。現実社会に疲れ、圧倒的に現実逃避したい

【おすすめできない人】
ファンタジーが嫌い

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

世の中を見つめなおしたい

『カエルの楽園』百田 尚樹

平和ボケした国の末路をごらんください

【あらすじ】
命がけの旅の末に『楽園』にたどり着いた2匹のカエル。しかし、楽園と思ったその国の不可解さが徐々に見え始める…。

ここがおすすめ!
  • 日本と周辺国の風刺作品。それぞれが何を指しているのかすぐにわかる
  • テンポよく話が進み、サクサク読める

ベストセラー作家百田尚樹さんの人気作品。

物語の舞台はナパージュというカエルの国。このナパージュで起こる”ある問題”の一部始終が描かれています。

僕はナパージュカエルたちの愚行にあきれかえってしまいましたが、一方で「自分たち日本人も同じことをしているかもしれない」と身につまされました。

本作を読んだ後、日本の外交問題に対して無関心ではいられなくなりました。

【おすすめできる人】
風刺や皮肉が好き、小説を通じて日本の状況を見つめなおしたい

【おすすめできない人】
風刺や皮肉が苦手、さわやかな気持ちで小説を読み終えたい

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

『未来』湊 かなえ

「未来」に込めた作者の思いを感じる

【あらすじ】
”「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。あなたはきっと、これはだれかのイタズラではないかと思っているはず。だけど、これは本物の未来からの手紙なのです」ある日、突然、少女に届いた一通の手紙。送り主は未来の自分だという――。家にも学校にも居場所のない、追い詰められた子どもたちを待つ未来とは!?(後略)”
引用元:双葉文庫『未来』裏表紙のあらすじ

ここがおすすめ!
  • 徐々に真実が明らかになっていく構成。自然に物語の世界に引き込まれる!
  • ドラマティックな展開・描写に心うばわれる

作者の湊かなえさんが、デビュー10年を記念して書き下ろした長編小説。

父親を病気で亡くし、鬱状態の母親とふたり暮らしの小4の少女をはじめ、4人の主人公が自身の置かれた状況を語る形で物語は進んでいきます。

不穏な展開の中で明らかになっていく事実に、衝撃、憤り、疑問など様々な感情で心を揺さぶられました。

文庫本の最後には湊さん自身のあとがきがあり、本作に込めた思いが書きつづられているので必見です。

【おすすめできる人】
生々しいリアルな物語が好き

【おすすめできない人】
生々しい現実を見たくない

\読んだ人の感想/

\読後さらに作品を楽しめる/

【読書初心者さんにおすすめ】マスターとおるの小説の楽しみ方

普段から小説を読んでいる人は、どんな風に作品を楽しんでいるの?

基本的に自分のペースで素直に読めば楽しめます。

ただ、僕自身が小説を楽しむためにやっている事があるので、参考までにご紹介します。

やっていることは以下の3つ。

CHECK
    • 謎の真相を探す
    • 登場人物を面白がる
    • ブログやツイッターに感想や考察を書く

1つずつ説明します。

謎の真相を探す

ミステリー作品などでは、謎の真相が明かされないまま物語が終わることもあります。謎が残った場合は、もう一度作品を見直して真相探しをすると楽しめます。

謎の真相を解くヒントはたいてい、作品の中に隠されている場合が多いです。僕は、上記10選でも紹介した『告白』や『ぼぎわんが、来る』で真相探しをしました。

下記がその考察記事です。よかったら読後に読んでみてください!※ネタバレ注意!

マスターとおる

真相や謎を解き明かす要素は、小説に限らずあらゆるエンタメ分野で人気ですね。

登場人物を面白がる

小説には様々な人物が登場しますが、中には最低な人物が登場し、非常に腹が立つこともあります。

腹が立った時は、その感情も含めて登場人物を面白がるのがおすすめです。腹が立つ人物が出てきたとしても、読者に実害はありません。

僕は『コンビニ人間』(上記10選でも紹介)を読んだ時、白羽という登場人物に対して腹が立ちましたが、一方で白羽の人間性を面白がってもいました。

白羽を面白がって読んだことを記事にしているので、よかったら読後に読んでみてください。※ネタバレ注意!

マスターとおる

登場人物を考察するのもまた一興です。

ブログやツイッターで感想や考察を発信する

ブログやツイッターに感想や考察を発信するのもおすすめです。

自分が発信した意見に対していいねや「自分もそう感じました」と共感するリアクションをもらえると嬉しくなります!

また、小説の内容を振り返って感想や考察を考えると、記憶や心に残りやすくなります。

読書生活がより楽しく充実したものになるので、やったことがない方はぜひ試しにやってみてください。

マスターとおる

発信する際はSNSやネット上のルール、法律に十分ご注意ください。

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まだ読んでいない人にネタバレしないよう配慮することも大事やね。

【読書初心者さんにおすすめの小説】まとめ

今回は小説10選をご紹介しました。

ご紹介した小説は以下のとおり。

気になった作品があれば、ぜひチェックしてみてください。

また、X(旧Twitter)でも様々な作品の感想や紹介をつぶやいていますので、よかったらチェックしてみてください。

ではまた!

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